脊髄性進行性筋萎縮症

脊髄性進行性筋萎縮症(せきずいせいしんこうせいきんいしゅくしょう)とは、脊髄性筋萎縮症の別称。

国の難病対策の一つである難治性疾患克服研究事業では、脊髄性進行性筋萎縮症という名称にてその対象疾患に名を連ねている。

ただし脊髄性進行性筋萎縮症は、脊髄性筋萎縮症の別称だという整理のほか、脊髄性筋萎縮症とは違って筋萎縮性側索硬化症の一類型だという主張や、あるいは成人発症型の脊髄性筋萎縮症4型を脊髄性進行性筋萎縮症とする分類方法もあり、その定義や範囲についての医学的な整理が望まれる。



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抗癌剤の副作用の目安

抗癌剤の副作用の目安


まずは、抗がん剤の副作用・問題点を知ることが大事です。
抗癌剤の副作用には、グレード0からグレード4までがある

実際に患者さんが耐えられない副作用はグレード2以上の副作用と言われていますので、グレード1以下の副作用に抑えることが大事だと考えます。
グレード0またはグレード1
抗癌剤を投与されても何も副作用的な症状が認められない。あるいは、なんとなく調子が悪いけれど、出現した症状に対して何の投薬を行わなくても2、3日すれば収まってしまう程度のもの。
この程度であれば、患者さんは副作用を我慢出来ますし、副作用で抗癌剤を中止することなく抗癌剤の継続投与が可能です。
グレード2以上の副作用
副作用の症状に対して何か処方や処置をしなければいけないものや、抗癌剤を中断したり延期したりしなくてはならないものは、グレード2以上の副作用といいます。
また、抗癌剤の副作用は大きく分けると二つに分けられます。
血液データという数字で出てくるもの。
自覚症状。
数字の副作用は、主治医がチェックしていますので患者さん自身が心配しなくても大丈夫ですが、問題は自覚症状の方の副作用です。つまり、患者さん自身が抗癌剤を我慢できるか出来ないかということなのです。しかも自覚症状の副作用は、本人の性格とか治療状況とかに大きく左右されます。
例えば、我慢強い人は少しきつくても大丈夫です。と言うこともあるし、我慢強くない人でも、治療効果がかなり出ていて、これだけ効果が出ているからとりあえず我慢しようかな?というようになります。
私は、それでもいいじゃないかと思うのです。
逆に同じ副作用でも効いていなければ、グレード1でも我慢出来ない。そういうケースもあると思うのです。少なくとも副作用と癌が小さくなるというのは、どちらが先かと言うと副作用が先に出るのです。
抗癌剤の問題点

今までの抗がん剤には、"抗がん剤の問題点" というのがあって、抗癌剤が効いているか効いていないかが評価されるのは2クールもしくは3クールめなのです。
しかし、予定した通りに2クール3クールきっちり出来るのは全体の大体60〜70%くらいなのです。残りの30〜40%の患者さんは有効性が判定される前に副作用で中断されるわけです。
つまり30〜40%の人というのはその抗がん剤が効くのか効かないのか分からないうちに中止されるのです。
そのため抗癌剤は有効性が判断される前に副作用によって中止されることも多いのです。それは医師が抗癌剤を減らすと効かないのではないか?と思っているように感じます。
私は、実はそんなことは無いと思います。
<私が知っている実例の1つ>
以前、ある患者さんに主治医の先生に「抗がん剤を減らして使ってください。」といってくださいと言うと、「抗がん剤を減らしたら効かないよ。」と言われたといいます。
それでもいいから減らして使ってくださいと言って仕方なくやってもらったのですが、それで癌が小さくなったことがあったのです。
すると主治医は、「抗癌剤は減らしても効くことがあるんですね。」と言っていました。
私は、抗癌剤は患者さんによって適量があると言われていて、どういうことを適量と判断するかが問題だと思います。
短期に癌の縮小を目的に治療をするのであれば、副作用に関係なく縮小だけを目標に適量を決めるといいと思いますが、ほとんどの患者さんは短期間の縮小ではなくて、どちらかと言えば長期の生存を希望しているはずです。
そうすると長期間に渡って継続可能な治療が必要になるわけです。
しかし、普通は抗癌剤は少なすぎては効果がないと考えます。
抗癌剤の適量は副作用で決めるしか今のところ方法がありません。つまり、グレード1程度の副作用がでるまでは抗癌剤の増量が可能ということです。
そうやって適量の抗癌剤を継続して使った結果、効果があるかないかを判断すればいいと考えます。
抗癌剤の量は、医師の責任でやらなければいけない

一般的に抗癌剤の投与量は投与される患者さんの身体の大きさで決めるのが適量とされていますが、本当にそれが正しいのでしょうか?
製薬会社は医薬品を厚労省に申請する場合、用法や用量まできちんと決められた形で許可を得るわけですので、それ以外の使い方を知っていてもその情報を医師に伝えることはしません。
つまり、製造者責任法という法律があって認可を受けていない使用法を伝えた結果、効果がなかった場合製薬メーカーが責任を追及されることになる可能性があるので、抗癌剤を減量して投与する方法などの情報が、製薬会社から医師に伝わることはまずありません。
そういう抗癌剤の使い方は、多くの文献が出ていますので医師自身が論文を読んで勉強するしかないわけです。こういう治療法は、医師の責任でやらなきゃいけないと思うのです。いわゆる自己責任というのは患者さんだけの責任じゃなくて我々医師の責任でもあるわけです。
結論 (抗癌剤の副作用の目安)

私は、あくまで抗癌剤は副作用が少ない形で継続して投与されることがとても重要だと思いますし、そういう抗癌剤と免疫療法との併用で相乗効果が認められると考えています。
先にも述べましたが、抗癌剤の適量は副作用で決めるしか今のところ方法がありません。つまり、グレード1程度の副作用がでるまでは抗癌剤の増量が可能ということです。適量の抗癌剤を継続して使った結果、効果があるかないかを判断していくしかないと考えます。

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免疫療法について

免疫療法について

近畿大学腫瘍免疫研究所 丸山医師」

代替医療や免疫療法がよいと思うようになったキッカケは、現状の医療体制が一方的な価値の押しつけに過ぎないってことを感じたことが理由です。
つまり、癌の縮小だけに固執し過ぎて患者さんの延命を全く考慮しないことに大きな問題があるのではないかと感じるのです。
今の医療体制だけで患者さんの病気を治せるのであれば、おそらく私はこういう免疫治療や代替医療をやっていないと思いますが、どうしても私には現在の医療に満足出来ないところが多くて、私は医師として「なんとかしないといけない」という思いがこういう方向性に向いてきたのです。
私は最初から代替医療を目指していたわけではなく、患者さんのために良かれと思ってやってきたことが気づいたら、代替医療だったということだったのです。
免疫療法を理解してもらうには、科学的な根拠を解明する必要がある

私は自分の治療に代替医療を少しずつ取り入れだした最初の頃から代替医療に関して思っていたのですが、代替医療は良くなったという口伝えや現象だけを追いかけるだけでは、なかなか理解してもらえないということです。
なにしろ「本当に効いた!」という説得力が無い。
やっぱり科学的な裏づけが必要です。
癌の治療に対しても、免疫賦活剤(BRM)のクレスチンやレンチナンなど免疫増強作用をもったものはすでに薬として認可されています。つまり、こういう製品はキノコから精製されたものです。
ところが市販されている健康食品でもキノコを原料にした製品が多く出回っていますが、それは今後も薬品としては認可されることはありません。
こういうキノコ製品はベーターグルカンという多糖類が主成分で、実際の免疫賦活作用もこれらの多糖類にあると言われています。しかし、薬品の場合この成分がしっかりチェックされていますが食品の場合、この成分に対する基準がありません。
つまり、同様なキノコ製品であっても会社やメーカーによって、ベーターグルカンがほとんど入っていないものもあると考えられます。
でも、真面目に製造しているところのキノコ製品は、クレスチンやレンチナンのような薬品と同じ成分を有していると考えられます。
同じ成分でも、一方は医薬品、もう一方は食品になる

同一成分ならば人体の中で医薬品と同じ反応が起こって当然なはずなのですが、医薬品の認可を受けるには膨大な手間と費用がかかりすぎるため、企業が医薬品として申請していないことも理由の一つです。
企業から申請がないので国(厚生労働省)が医薬品と認めようがないということもあるわけです。
それから今の癌治療の評価というものが縮小だけにこだわりすぎた結果、クレスチンやレンチナンは効かないという評価を受けてしまいました。その後、この種の免疫療法は効かないというレッテルを貼られてしまってほとんど行われなくなってしまいました。
免疫療法と化学療法の併用

確かにこの種の免疫療法を既存の化学療法と比較すると腫瘍の縮小という点において化学療法を上回ることはできません。
しかし、過去のデータを集計した結果、抗癌剤単独で投与した場合と抗癌剤と免疫賦活剤を併用した場合を比較すると併用した方の患者さんが長生きします。
つまり、延命するわけです。
これはデータとして論文できっちり報告されています。
癌細胞だけを叩く抗癌剤を単独で投与するのではなくて、免疫賦活剤も一緒に投与した方の癌患者さんが間違いなく長生きするのです。 ・・・であれば、医師が免疫賦活剤を薬として処方していないのに個人の判断でキノコ製品を飲んでいて、知らないうちに免疫化学療法をやっているというケースがたくさんあると思われます。
このことは実に不幸な話なのです。
癌患者さんの7〜8割は医師に隠れて、なんかしらサプリメントを飲んでいますね。
医師は患者さんが内服している食品に関してはほとんど気にしていないですし、患者さんの免疫力が治療の有効性にどう影響するかということもほとんど考えることもありません。
そのため癌患者さんが偶然にも副作用がなくて抗癌剤の継続投与が可能な状況で長期生存が得られている場合、抗癌剤のみの効果で長生きしていると思い込んでしまうかもしれません。
つまり、その患者さんが何かしらサプリメントを内服していて主治医が知らないうちに免疫療法と化学療法との併用が行われた結果、患者さんの延命に繋がった可能性もかなりのケースがあると考えられますが、こういう事実は、まず表に出てきません。
患者さんは主治医に隠れて飲んでいるサプリメントが効いていると思っているのに対して主治医が抗癌剤の効果で延命が出ていると考えているわけです。
これは不幸な話なのです。
しかし「免疫」と言葉では簡単に言いますが、免疫は非常に幅広くて、具体的に免疫がどういう反応をすれば腫瘍の縮小が得られるのか、どういった反応で延命効果が出るのか、そもそも分かっていません。
癌の縮小と延命は違う

私は、治療によって癌の縮小率ばかりを考えるのでなく、どうしたら患者さんの延命率がいかに上がるか?ということを考えるのです。
癌が縮小したかどうかの評価方法に奏効率っていわれるものがありますが、この奏功率だけにこだわると、いったいどういうことが起こるか?っていうことを説明しますと、例えばある抗癌剤で奏功率が60%ですと言われたときに、普通は60%の人に効果があるって考えますが本当にそうなのでしょうか?
功率とは癌を体積に換算して50%以上の縮小が得られたかどうかを判断する評価方法ですが、この奏功率と患者さんの延命が関係しているか?といえば必ずしもそうではありません。
つまり50%程度の癌の縮小で患者さんが本当に長生きするのかとなると・・・それは、また話は別なのです。
例えば奏効率60%の抗癌剤があったとします。
しかしその抗癌剤の平均生存日数が10ヶ月くらいと言われることはよくあります。これがいい結果なのか、悪い結果なのかは医師の判断です。
私は、奏効率だけで治療法を判断して本当にいいのだろうか?と、思います。
でもいわゆる医療の評価では、奏功率の高い抗癌剤がよく効く抗癌剤と評価されます。実際、この抗癌剤の投与で癌の大きさが50%以下になる患者さんが全体の60%もいるわけですから、普通に考えると非常に効果が高いと考えられます。
でも手術出来なかった患者さんや手術後再発した患者さんに医師からは、抗癌剤を投与しても副作用で苦しむだけであまり効かないですよといった感じの話しか聞けないのが現状です。
それはおそらく癌の縮小と延命は違うことが潜在的に分かっていて、それで効かないと説明するのだと思います。
そうすると抗癌剤が効くのか?効かないのか?で患者さんは混乱するのです。
抗癌剤はやったほうがいいのか?やらないほうがいいのか?が分からなくなるんです。
抗癌剤の一番の問題は副作用

以前は「抗癌剤は副作用が出るくらい投与しなければ効果がない。」と言われていました。今でもそう説明されることがあると思いますが、実は副作用と主作用(癌が縮小する作用)は全くの別の問題と考えるのが正しいと思います。
副作用が無く抗癌剤が使えるのであれば、患者さんも抗癌剤を拒む理由はないはずです。
近年、消化器外科領域の抗癌剤の投与方法としてウィークリー投与などのように週に1回の通院で少ない投与を行う抗癌剤の治療方法が各施設で行われるようになってきています。
つまり抗癌剤が外来投与できるということは、副作用が少ないということを意味します。逆に副作用が少ないので外来投与が可能なのです。
この方法で癌が縮小することもありますが、小さくならなくても大きくならないで、大きさは横ばいで経過することもあります。
抗癌剤の評価は奏功率で判断されますので、癌が小さくならないと効いていないという評価になりますので、癌が大きくならなくて経過しているのは無効とされて、逆に抗癌剤が効く(縮小が得られる)ように複数抗癌剤を組み合わせたり、量を増やしたりしています。
結果、癌が小さくならないから抗癌剤は効いていない、しかも副作用が強くて抗癌剤の治療を中止せざるを得ない状況に陥ってしまいます。
しかし、私は癌が大きくなっていなくて副作用も少なく治療が継続可能ならば、その抗癌剤は有効と判断して続けることが延命に繋がると考えます。
実はこういう抗癌剤と免疫との相乗効果が延命に関与している可能性が大きいと考えられます。



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漢方薬の底力(腹水やもう余命が少ないとき)

漢方は長く飲まなければ効かないからもう間に合わないだろう・・・と思われている方がほとんどだと思います。
しかし、緊急時には漢方も非常にいい働きをする場合もあります。
例えば、つらい『腹水』で困っているという方へ。
癌(がん)による『腹水』はとてもつらく、病気と闘う力を急激に落としてしまうものです。
『腹水』が溜まり始めるとどうなるか・・・

お腹を圧迫して苦しくなります。
食欲が一気に低下することもあります。
身体が重くなるので疲労感や倦怠感が抜けません。
「むくみ」を感じるようになります。
「むくみ」の結果、体内の「冷え」が進行します。
反対に手足や顔は不快な「熱感(ほてり・のぼせ)」を感じます。
「便秘」や「下痢」で悩まされることもあります。
利尿剤で尿は出るのに…お腹の張りが全く変らない。
以上の結果、イライラしたり、気力まで無くなったり、等々・・・
とにかく腹水だけでも楽にならないだろうか・・・つらい思いはしたくない!
自分で不快感を楽にする方法と予防法はないのか・・・。
という気持ちになるのではないでしょうか。
実際の医療現場では、『腹水』への対応として、【利尿剤】や【アルブミン製剤】が使われています。
腹水の初期段階では、非常に有効な方法であり、腹水の排出が多く見受けられます。
ただし、「腹水が溜まる」という根本的な原因は何ら解決されているわけではないので、残念ながら再度「腹水の貯留」が始まるのです。
「じゃあ、腹水はその都度、利尿剤やアルブミン製剤を使えばいいのでは!・・・。」
これも残念ながら限界があるのが現状です。効果は徐々に弱くなるため、最終手段としては【腹水穿刺(せんし)=体の外から針を刺して腹水の吸引除去を行う】という強制的な腹水排出を行います。
この腹水排出方法は、同時に大量の栄養素を排出し、また体内の水分バランスが一気に変化するために、急激な体力低下を生じてしまいます。事実、この方法においては医師も慎重になっているのです。
その場しのぎの対処となりますので、安易には行いたくない方法だと思います。
腹水とは体内の余分な水分。言い換えれば「代謝できなかった水分」なのです。
ということは、「水分を代謝する機能が極度に低下している」方々が腹水患者さんともいえると思います。
では、腹水はどうすればいいのか・・・
強制的に水分を抜くことだけにとらわれず、「代謝させればよい」のです。水分代謝させる働きを一気に高める方法も考えられるのです。
じつは、これが漢方の強みです。既存の治療法とは作用点が異なりますので、西洋医学的治療と併行して漢方医学を取入れると意外な効果が得られることもあるのです。
漢方的 「腹水 対策」の具体的な方法

下記の4つを同時に行うことが「腹水排出」には不可欠だと考えています。
基本的に、臓器全体の血液の流れが悪くなっている。
→「血流」の向上をはかる。
血管内への「水分の再吸収」が困難になっている。
→「アルブミン値」上昇をはかる。
体内の炎症により、腹水貯留を助長している。
→「炎症」を抑える。
「脾(胃)・肺・腎」の働きである【水分の運搬 、吸収・水分の膀胱への輸送・汗の調節・尿としての排出】などの水分代謝機能全般が低下している。
→「脾(胃)・肺・腎」の働きを向上させ、水分代謝機能の改善をはかる。
漢方は、扱い手により、漢方薬や生薬の選択によっても大いに効き方が違うのです。
それが漢方の面白いところです。
そのほか、少しでも楽に長生きをさせてあげたい。どうしていいかわからない。せめて食事がとれるように・・・ など、皆さまの気持ちに沿った漢方薬のご相談を承っています。


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癌より怖い細菌感染症(院内感染)

癌の手術が終わって「ほっと一安心。」の患者さんとその家族なのですが、その後に気をつけなければならないのは細菌感染症院内感染)です。
体力や免疫力の下がった患者さんには院内感染、細菌感染症の危険性が常にあります。
手術後にはよく熱が出る患者さんがいます。私の父もそうでした。
発熱が続くと、食事も通らなくなり、だんだん体力が弱ってきます。
特に抵抗力、体力の無いお年寄りや女性、虚弱の人にとっては院内感染や細菌感染症は結構辛いものなのです。
発熱の原因として考えられるのが、肺炎、尿路感染、手術部位の細菌による感染症です。
血液検査の値で白血球(WBC)が上がったり、炎症の数値(CRP)が上がっているとその可能性が高くなります。
どんなに気をつけても、無菌室で無い限り、細菌がいないところはありません。
また、人間自身が細菌と共存していますし、お腹の手術の場合、体内の中に住んでいる大腸菌や嫌気性菌などによって腹膜炎になる可能性も多々あるのです。
とくに大腸がんや、膀胱癌などの大腸の周りのリンパ腫なども細菌感染症の危険性が高くなります。
特に外科手術後の体力の落ちた状態では院内感染症の危険度も高くなりますし、自分の体でも臓器によって汚さの度合いが違うのです。
そのため、糞便がだせない腸の手術の場合は非常に危険である意味、そのまま死にいたる可能性が高くなるのです。
常に清潔で、お腹の調子もよく、抵抗力が高くて菌を寄せ付けない人(免疫力が高い人)が、もっとも感染症の危険性が低くなります。
病院側も院内感染対策として院内や手術室、スタッフを消毒し、患者さんに抗生物質を手術前に投与して防ごうとします。しかし完全ということはありえません。
特に手術後の患者さんは手術のストレスによっても、免疫力がかなり落ちますし、さらに癌の患者さんは、さらに癌によって免疫が落ちているので、それが問題になります。
そのため、熱や痛み等が出た場合は癌のせいと思うのではなく、細菌感染症を疑うことも必要です。
癌ではなく、細菌感染症によって亡くなる危険性も高いことを、忘れてはいけません。
病院は医療施設であって、医療のスタッフもいるから安全な場所であると同時に、さまざまな病気を抱えた人の集まる場なので、病原体のたまり場でもあるともいえます。そのため入院期間をできるだけ少なくすることも考えたほうがいいと思います。
覚えておいて欲しい2つのこと

細菌感染症になるのは病原細菌の数と、その人の免疫力の力関係によるわけです。そのため免疫力が下がれば、少数の細菌の数でも感染する可能性が高いということです。
最近は抗生物質の効果が出ないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)及びバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の感染症が増えてきたということです。また多剤耐性菌の緑膿菌セラチア菌感染症が増えてきました。これらは日和見感染として発症します。
細菌感染症で闘病生活を悪化させないようにするためにも、免疫力を高める対策と抗菌対策が必要なのです。



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癌と心と体温と(免疫力の秘密)

癌の治療の時に、免疫力を高めましょう。

といいますが、いったい免疫力とは何なのでしょう?
免疫力とは、体内に入った細菌やカビやウィルスなどの異物や、また体内で発生した癌細胞、不良の細胞などのから身を守る力のこと。本来生まれながらにして人間が持っている、自分で自分を守る力のことを言います。
その免疫力を司る仲間には白血球、リンパ球、顆粒球、抗体などがあり、各役目を持っています。
しかしながら免疫力はその白血球やリンパ球等の数が多ければいいのか?といわれるとそうではありません。問題は「活性化しているのか?」「活性化していないのか?」ということです。
免疫力を測定するには、サイトカインなどの産生量を測定すれば大体わかりますが、保険は利かず、測定してくれる専門病院も限られています。
また免疫力を活性化するための条件の1つとして注目されているのが「心」です。
現在、精神神経免疫学といいまして九州大学医学部の久保千春教授や、神庭重信教授らが有名です。私も二人の講義、講演を受けましたが、まさしくこのとおり私は心と免疫力は密接に関係していると思います。
確かに癌になると気分は重くなります。毎日の生活の中で、社会情勢や人間関係によるストレス、もめごとなど人生は自分の思い通りにならないことが多く、なぜ私だけ?なぜこんなめに?なぜ私が癌にかかるの?と共に闘病生活の辛さに耐えなくてはいけない辛い気持ちになると思います。
しかし、そうなると免疫力低下の悪循環に入ります。
もう切り替えるしかないのです。
あと、まだ余生はこれだけある。この間にしたいことをいっぱいしよう。心に栄養をつけよう。ワクワク、楽しい、生き生きしたことをやろう。
やり残しの無いように人生を一生懸命生きよう。
人生は山あり谷ありありますが、基本的にそのような心を持ち続けることで心に栄養を与えて気持ちを元気な状態にしてあげることが可能になり、私達の免疫力を高めて病気を予防することにつながるのではないでしょうか。
渋谷 昌三『コップ半分の水』より
コップ半分の水を見て、「半分しかない」と思うか「半分もある」と思うかで大きな違いがある。「半分しかない」は悲観的、「半分もある」は楽観的。
究極的なプラス思考は「コップは満杯。半分は水で半分は空気」。
水・空気・食料・給料・貯金・希望・人生・・・・。
「半分しかない」と思えば空しいが、「半分もある」と思えば楽しくなる。
目に見えないプラスアルファが、空いた半分のところまで隠さられているとしたら・・・
私は病気でも良い方向に変わると思います。
また免疫力は、体温が高いほど活発になります。
カゼ、インフルエンザや細菌感染症で熱が出るのは体温を上げて免疫力を上げてウイルスや細菌と戦うためです。癌細胞と免疫力が戦うにも体温が低いとうまく戦えないのです。また、癌細胞は熱に弱く体温が低いほど増殖していきます。そのため、癌の治療法に温熱療法があるのもそのためです。
では、体温を上げるにはどうしたらいいのか?
それは代謝を上げる事です。また、身体を冷やさない服装や食事も大切です。
代謝を上げるには、薬膳として生姜、高齢人参、当帰などがあります。
特に私は高齢人参を体温を上げ体力をつける意味でおすすめしています。
また、栄養のバランスを保つこと、身体を動かす事も大事です。
「代謝を上げる事」「体温を上げやすくする方法」
私どもは、そういう意味でもご提案させて頂きます。




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もし自分が癌になれば

もし自分が癌になったらどうするか

みなさんは、癌になったらって、
思った事は、ありませんか?

私たちのまわりでは。いろいろな病気があります。

たとえば肝臓病、様々なガン、慢性疾患を始めとする様々な難しい病気の人がたくさんいます。
そこには、様々な課題や、背景、人生観など考えさせられたりすることがたくさんあります。
「もし自分がガンになったら・・・」
と仮定して、漢方薬剤師の私だったらこうすると思います。
癌との戦いということを前提に考えました。もちろん恭順、和睦という手も残されています。
以下に述べますが、これは参考程度にしておいてください。
あくまでも健康な私が考える事ですので・・・
もし自分が癌の疑いがあると診断されたら

もし私が癌の疑いがあると診断された場合、個人的に孫子の兵法が好きなので、ここから戦う方法をみて癌の対策を考えます。
孫子の兵法を知らない方でも、これは参考になると思います。)
「彼を知りて己を知れば百戦危うからず」
(敵と自分について良く知っておけば、100戦しても負けない)

1.まず、癌と自分の身体をよく調べ、今の状態(状況)を把握する。
「癌」の程度や部位、進行具合、体調などにもよりますが、まず検査を徹底的にしてガンの様子を知ります。そして主治医の医師の見解を詳しく聞きます。
インフォームドコンセントという情報開示の権利を行使します。)
検査をしますが、血管造影剤など身体に負担をかけるものは極力避けたいと思います。それは癌と戦うための体力を温存するためです。
そして、図書館やインターネットでそのガンについて調査し、医学知識を持たれた方の意見も聞きます。その際主治医以外の第3者の医師の話を聞いたり、まったく違う立場の専門家からの意見を聞きます。
セカンドオピニオンとしてアドバイスしてもらう)
「先ず勝つべからざるを為す。」
(まず負けないための体制を整える。)

2.放射線抗がん剤、手術等の身体に負担のかかる治療法を行う前の準備をする
癌の主な治療法である放射線抗がん剤、手術などは身体に対して多大な負担を強いられます。
血液検査などをすれば、体の免疫力や充実度などがある程度わかります。そのために、その負担に耐えうる体力、気力、食欲、免疫力などをつける準備を致します。
それには、漢方やサプリメントなども使います。
そして、自分の癌に関して第一選択として放射線治療を考えます。
なぜならば体内の負担が一番軽いと考えられるからです。
抗がん剤や手術が有用であると判断した場合、それに臨むと思いますが、その期間も食事、漢方やサプリメント等で手術等による体力低下を少しでも防ぐような基礎体力・抵抗力作りをします。
そして手術に臨むのですが、術後の抗癌剤については、果たしてその抗癌剤が自分のガンに対して何%有効であるかを調べ、服用するか否かを判断します。
また、癌休眠療法という抗がん剤を通常の半分以下で使用し身体に負担を少なくする方法もあります。こういう手も考えられます。
癌が大きくならなければいい。こう考えるわけです。
手術後は、体力回復と組織再生をさせなくてはいけないですから、食欲回復と栄養のバランスを考えた漢方やサプリメントを服用すると思います。
抗がん剤服用時は、胃腸と肝臓機能、造血細胞を痛めますので、副作用から身体を守り、免疫力を上げる物を服用すると思います。
いずれにしても癌や化学物質との戦いです。攻撃よりも守りを重点に考えると思います。漢方やサプリも、もちろん食事との兼ね合いもあるのでしょうが・・・
身体が欲するだけ摂り入れたいと思います。
「勢に求めて人に責(もと)めず。」
(個人の能力よりも全体の勢いというものが大切である。)

3.リンパ免疫療法や癌ワクチン療法をするに関して。全体的な免疫細胞の活性が大切。
現在、だんだん4つ目の療法として認知されつつあるリンパ免疫療法ですが、保険の利かない療法で、期間にもよりますが大体200万円〜400万円以上かかります。
私どもの対応した患者さんにもされた方は結構いますが、単独で免疫療法をすると有効率は20%ぐらいです。
私はこう考えます。
癌ができ、進行しているという状態の時は免疫力が通常より低下しているときです。
つまり、癌と戦う免疫力の勢いが少ないときです。
その中に、リンパ免疫療法で活性化した癌と戦う気が満々のリンパ球が体内に入ってきても、全体の士気が低いものですから活性化した少数のリンパ球だけではうまく癌細胞と戦えないような気がするのです。
癌という強大な敵と戦い勝つには、やはり全体的な免疫細胞の士気と量が大切です。そのために20%という確率にしかならないのだと思います。
もし漢方やサプリメントで全体的な免疫細胞を活性化し、士気を高めているとすると、少数の活性化されたリンパ球が入ってくるとその士気が伝播するのではないかと思います。
結果、免疫力の勢いがつき、確率が向上すると思います。
「知者の慮は必ず利害に雑(まと)う。」
(知恵のあるものは、常に利と害について考える。)

4.結果がとれ、採算が取れるように考えて行動をする。
結果がとれ、採算が取れるように考えて行動するといいと思います。
そのためには、その場の雰囲気や状況によって流されるのではなく、きちんと結果がでるように様々な情報を仕入れ、分析し、知識者の意見を聞いて判断するのがいいと思います。臨機応変ということばもありますが、分析ができない人や、知識を持たない人の意見は参考にはなりません。
やはり、良いセカンドオピニオン、サードオピニオン(助言者)を持つことが重要です。
そういったことをきちんと考え実行した上でも、あまり期待は抱かず、冷静に捉えるのです。私が癌にかかったときは、自分の人生を見直す時期がきたと考えます。
つまり、いずれ来る死が迫ってきたのだということです。
「生病老死」、いずれ人は死ぬのですから・・・。
だから、自分の余生と生きがいと死を前提で、今からしなくてはならない事を考えます。
ガンは、一般的には制限付の命となりますから、制限のある間、何をするか考えるのです。
退院後、私でしたら、体力を保ち免疫を上げるものと、必要な医薬品をそろえ、この世の名残に自分の残りの人生で、自分の魂が輝き、毎日が楽しく思えるような事(私でしたら沖縄とかひなびた温泉宿へ温泉療養にいくでしょう)を命がある限り人生と自然を楽しむと思います。もちろん家族と一緒に過ごす時間、思い出をたくさん作ろうとします。
食事も身になり、力になるものを食べると思いますし、不摂生も少しはすると思います。
また後世に残すべき事を完了させようとすると思います。
そして、最後は、大切な人のそばにいます。
寿命がきても、このように考え、実行することは、悔いを残さないためでもありますし、そうすることで、ひょっとしたら自然退縮の可能性があるかも知れないからです。
実際にそうならないとも言えないのです。
私は、それを狙うでしょう。
私は、死ぬことを前提に考えたほうが治る気がするのです。
経験的に、それが正しい方法かもしれないと考えています。
きっと私は、
「生きてる命」
「生かされてる命」
「自然」
「輪廻転生」
「あるがままに・・・生きよう」
哲学的ですが、最期はそこに行き着くのではないか?と考えています。



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